2008-04-30

黄金の羅針盤


いまさらながら、「ライラの冒険 黄金の羅針盤」をDVDで観た。
この映画のトホホ加減については、すでに周知の事実だから、とくに語ることはない。
でも、それはクリス・ワイツ監督の責任というよりも、監督経験がろくにない彼にこんな超大作を任せたニューライン・シネマが悪いと思う。
クリス・ワイツは傑作「アバウト・ア・ボーイ」の共同監督として知られているけれど、あれは、実質的には兄のポール・ワイツの監督作品だ。ポールは優秀な映画監督で、その手腕は日本未公開の「イン・グッド・カンパニー」や「アメリカン・ドリームズ」でも証明済みだ。一方、弟のクリスは売れない俳優(「Mr.&Mrs.スミス」にちょい役で出ている)として知られ、監督としての手腕は未知数だ。そんな彼にいきなりこんな超大作をやらせたのだから、ニューライン・シネマも大胆というか無謀なことをしたものだと思う。この映画のおかげで、ニューライン・シネマは実質上潰れ、日本配給を手がけた某会社も映画の買付業務から撤退する羽目になった。つくづく罪深い作品だと思う。

DVDの特典映像(映画の公開前に収録されたに違いない)では、クリス・ワイス監督が続編の構想を熱っぽく語っていて、それを観てとても切ない気分になった。映画本編以上に胸を揺さぶられたと言っていい。これを観るだけでも、DVDを購入する価値があるかもしれない。

2008-04-29

Don't Look Back


部屋の整理をしていたら、大量のMDが出てきた。
かつてのインタビューを収録したもので、97年から03年くらいまでのものだ。04年あたりからiPodで録音するようになって、それ以来、ずっとMDは使っていない。だけど、なんとなく捨てる気にならずこれまで取っておいた。

せっかくの機会なので、この際、処分することにした。大事なものだけを選り分けようかとも思ったけれど、いちいち確認していたらきっと惜しくなってしまうと思ったので、段ボールごと捨てた。過去は振り返らない主義なのだ、と自分に言い聞かせて。

ものすごい人たちに取材をさせてもらっていたので、あとになれば価値がでたかもしれない。


やっぱり、もったいないことをしたかも。

2008-04-28

JUNO


JUNO/ジュノ」の日本公開が迫ってきた。
冷静に考えれば、日本のマーケットではちょっと不利な作品だ。
最近では小規模な洋画はどれも苦戦しているし、オフビートなコメディとなると、さらに状況は苦しくなる。アメリカ文化を知らないと笑えないところがあるし、字幕の文字制限のせいで生き生きとした会話の魅力が半減してしまうからで、「リトル・ミス・サンシャイン」にしても「サイドウェイ」にしても、あまりいい成績を残すことができなかった。
 
でも、「JUNO/ジュノ」にはポテンシャルを感じている。おしゃれ映画として宣伝できるし、なにより変わり者の主人公ジュノの生き様は、いまの若い人たちにはクールに映ると思うからだ。周囲の言うことや流行なんかをまるで無視して、自分なりのスタイルを築いているジュノはたしかにかっこいい。ぼくも十代のころにこの映画を見ていたら、ジュノに影響を受けていたかもしれない。

2008-04-27

サンタモニカ空港


エンターテイメント・ウィークリー誌の「インディ・ジョーンズ」関連の記事を読んで、驚いた。
ハリソン・フォードさんは、サンタモニカ空港に格納庫を持っていて、ヘリコプターと小型ジェット機、複葉機を駐機してあるという。飛行が趣味だとは知っていたけれど、ここまでくるとすごいですね(ボーイング707を所有しているジョン・トラボルタさんもすごいけれど)。

サンタモニカ空港というのは小型機専門の飛行場なので、乗客として利用する機会はまったくない。それでもたまに、なかに入ることがある。高級デパートのBarneys NewYorkが、ここの格納庫を借り切って、年に2回、WAREHOUSE SALEという大規模なセールをやるからだ。



WAREHOUSE SALEはLAではけっこう有名で、ぼくのように普段はバーニーズに腰が引けてしまう人も、最大70%オフの掘り出し物を探しに押し寄せる。水着を着用してきた人がいたら、ベテランとみて間違いない。なにしろ、だだっぴろい格納庫に洋服がかかったハンガーが並んでいるだけだから、更衣室などない(仮設トイレはある)。まあ、男性はもちろん、女性も人目を気にせずがんがん着替えているので、あまり関係ないようだが。

次のセールは8月。いまから心待ちにしていたりする。

2008-04-26

エコな名刺


新しい名刺がイギリスから届いた。
これはMOOというイギリスのオンライン印刷会社が作っているMini Cardというもので、自分で好きな写真やデザインを選んで、印刷してもらうことができる。サイズはチューインガムほどの大きさしかなくて、普通の名刺よりぜんぜん小さい。貰ったほうはきっと迷惑だろうけれど、エコロジカルだし、とにかく安い(100枚で20ドル。送料は世界中どこでも7ドル)。

今回は、COLOURLoversというレディメイドなデザインを選んだけれど、次は自分の写真をアップロードして作ってみようと思う。

ちなみに以下は、「スター・ウォーズ」をMini Cardと猫だけで再現したビデオ。

2008-04-25

ジャック・ブラック取材


今日は、「カンフー・パンダ」のジャック・ブラックさんの取材。
場所は、ハリウッドにあるThe Production Group Studiosという撮影スタジオ。
遅刻ギリギリで焦っていたので、あいにく写真を撮るのを忘れてしまった(上の写真は、本文とまったく関係ありません)。

ジャック・ブラックさんにはじめて取材をさせてもらったのは、「愛しのローズマリー」のとき。
それから「シャーク・テイル」とか「ナチョ・リブレ」とかでちょくちょく取材をさせてもらっている。
映画のなかではテンションの高いキャラクターを演じているけれど、本人はけっこうメロウな感じで、そのギャップが面白い。
はじめて会ったときは、かつて日本で食べたすき焼きがいかにうまかったか、しみじみ語っていたのが印象的だった。

「カンフー・パンダ」、ジャック・ブラックさんはぜひとも続編をやりたいという。

「シュレック」シリーズとか「マダガスカル2」とか、続編作りに積極的なドリームワークス・アニメーションのことだから、それなりのヒットを飛ばせば可能性は十分ありそうだ。

2008-04-24

LOSTが再開!


「LOST」シーズン4の放送がついに再開した。
今日の第9話のタイトルは「The Shape of Things to Come」で、H.G.ウェルズの同名小説から取られている。直訳すれば「未来に登場する物の形」という感じかな。

今回の主人公はベンジャミン・ライナスで、現在の出来事とフラッシュフォワードが交互に描かれる。ネタバレになるのでなにも書かないけれど、ベンの悪者ぶりは「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のダニエル・デイ=ルイス(が演じたキャラクター)を彷彿とさせる。

それにしても、現在とフラッシュフォワードとの時間差がほとんどなくなってきたのが気になる。このままでいくと「現在」が「フラッシュフォワード」に追いついてしまう。いったんそうなると、もう「フラッシュフォワード」方式は使わなくなるのかもしれない。シーズン5からはまったく新しいフォーマットになるというから、このことが関係しているかも。

それから、ひとつ嬉しいニュース。みなさんご存じの通り、シーズン4から「LOST」は16話ずつになったのだが、脚本家組合ストの都合で、計13話になった。しかし、どうやら1話が追加されて、計14話になったようだ。正確には最終話となる第12話「There's No Place Like Home」が3時間にわたって描かれる模様。

それにしても、シーズン4最終話のタイトル、かなりのヒントになってますよね?

ということは、やっぱりシーズン3の最終話で登場したフラッシュフォワードのところまで、「現在」が追いつくということなのかもしれない。

今週の「LOST」レポートはこのへんで。

2008-04-23

パラマウント訪問


今日は、メルローズにあるパラマウント・スタジオへ。
ここに来るのは、「クローバーフィールド」のJ・J ・エイブラムス取材以来。自宅からちょっと遠いのが玉にキズ。
ラッシュアワーだったこともあって、ヴェニスから1時間半もかかってしまった。


お目当ては「カンフー・パンダ」の試写。主役の声を担当したジャック・ブラックさんの取材が数日後にあるので、映画を見ておかなくてはいけないのだ。



試写が終わると、辺りはまっくら。早く家に帰らなきゃ。

2008-04-22

失敗せずにランニングシューズを新調する方法



どんなスポーツでもそうだと思うけれど、初心者のうちはギアの違いなどわからない。
でも、慣れてくると、向き不向きや好みが自ずとわかってくるものだ。
ギアを新調するときがきたら、スポーツショップでいろんなものを試してみて、一番しっくりくるものを選ぶ。そうやって、自分なりのギアで身を固めていくことになる。

ただし、ランニングシューズを新調する場合はひとつ問題がある。新しいシューズが自分に合っているかを判断するためには、それなりの距離を走ってみなくてはならないのだが、一度、公道を走ってしまったら、傷や汚れがつくので、もはやシューズは返品できない。つまり、一か八かの賭けなのだ。

そんななか、「購入後60日間は、いくら走り込んだ靴でも返品できます」という頼もしいショップがあるという話をきいたので、さっそく出かけてみた。

トーランスにあるRoadrunner Sportsがそれである。


店頭にはさっそく、返品されたシューズが並んでいた。どうやら噂は本当らしい。


さっそく、フィッティングをお願いする。


まずはスキャナーの上を歩いて、体重のかかりぐあいをチェック。



次に、素足でトレッドミルの上を走り、それをビデオ録画してもらう。



スロー再生で店員さんが解説してくれる。



思っていたとおり、ぼくはoverpronation(足が着地するときに内側に入る癖)の傾向が強かった。



ぼくに必要なのはoverpronationを予防して、かつ、クッション性の高いシューズだと診断。



さっそく新しいシューズを紹介してくれたので、トレッドミルでテスト。ひとりぼっちで走るのは恥ずかしいが、シューズはいい感触。

明日、このシューズで海辺を走ることにしよう。

2008-04-21

種まく人


ランニング中に見かけた光景。
餌を撒くおじさんに、カモメたちが群がっていた。
夕方だったせいもあって、絵画のようなシーンだった。

2008-04-20

The Wireがついに日本上陸!


ようやく「The Wire/ザ・ワイヤー」が日本で放送されることになった。
これはアメリカのHBOで2002年に放送開始となった犯罪ドラマで、いまから3年ほど前にeiga.comで紹介記事を書いたことがあるのだけれど、正直、日本上陸はないのではないかと思っていた。盗聴器(=wire)を使った犯罪捜査を描くドラマなのだが、登場人物が30人近くもいて、ストーリーは複雑で、会話はスラングだらけ。正直、これほどとっつきにくいドラマもない。

それでも、日本上陸を果たすことができたのは、昨今の海外ドラマブームのおかげだと思う。

詳しい内容については紹介記事を確認してほしいが、リアリティたっぷりの重厚な犯罪ドラマを求めている人にはぜひお勧めします。

iMix



iTunesを使うようになってからしばらく経つけれど、iMixを作ったのはこれがはじめて。
春っぽい曲を集めていたら、いつのまに出来てしまった。タイトルがベタなのがちょっと恥ずかしいが。
今日のランニングでさっそく試聴することにしよう。

2008-04-19

ジャンクフード


年を取るにつれて、ジャンクフードが胃にもたれるようになってしまったのだが、それでもたまに恋しくなるのがBLUESというポテトチップスだ。
これはTerra Chipsという高級ポテトチップスメーカーが出すチップスのひとつで、ブルーポテトという青色のジャガイモを使っているのが特徴だ。味のほうはふつうのポテトとあまり変わらないのだけれど、厚手にスライスしてあるせいかあまり油っこくなく、かりっとした食感とともにポテト本来の味が楽しめるところが気に入っている。

このポテトにはじめて出会ったのは、JetBlueという飛行機を利用したときだ。JetBlueがこのチップスを導入したのは、その味覚や食感よりもBlueという名前が理由だと想像するが、この飛行機に乗る機会でもなければ、青色のポテトチップスなんかに手を出さなかったと思うので、JetBlueには感謝している。

JetBlueはアメリカ国内しか飛んでいないので、日本の人にはあまり馴染みがないかもしれない。JetBlueはおしゃれエアラインの先駆け的存在で、日本のスターフライヤーも少なからず影響を受けているのではないかと思う。航路がかぎられているところとか、おしゃれで安価なところがそっくりだ。

JetBlueといえば、緊急着陸に成功したことでも有名だ。
前輪タイヤが横向きになったまま直らず、パイロットはそのまま着陸させて成功させている。
火花を散らしながら減速していくさまは、かなり格好が良い。

緊急着陸の模様はこちら。

2008-04-18

スピード・レーサー取材


今日は、ロングビーチで行われているトヨタグランプリに行った。
車好きでもないぼくがどうしてわざわざレース会場に出向いたのかというと、ここが「スピード・レーサー」のインタビュー会場だから。
取材記者にも映画の気分を味わってもらおうと、主催者側があえてここを選んだようだ。
これはとくに珍しいことではなく、たとえば「シービスケット」のときは、映画にちなんでサンタ・アニタ競馬場が取材場所に選ばれたし、「ザ・ロック」のときは、サンフランシスコのアルカトラズ刑務所に特設の試写会場が設けられた(孤島だから海風がすごくて、凍えながらひどく寒い思いをしたのを覚えている)。「チャーリーとチョコレート工場」のときは、バハマが取材場所だった。
もっとも、その会場が選ばれたのは、映画の内容とはまるで関係がなくて(ですよね?)、単にジョニー・デップが「パイレーツ・オブ・カリビアン」の続編の撮影でそこにいたからなのだが……。




取材場所はコースを見下ろせるコンベンションセンターのなかで、レースが見えるのはいいんだけど、とにかくエンジン音がうるさい。


記者控え室

取材に来てくれたのは、エミール・ハーシュ、ジョン・グッドマン、スーザン・サランドン、クリスティーナ・リッチ、そしてプロデューサーのジョエル・シルバーという面々。
個人的に嬉しかったのは、もともと参加が無理かもしれないと言われていた、マシュー・フォックスさんが駆け付けてくれたこと。
「LOST」シーズン4のフィナーレの撮影をハワイで深夜までやって、それからLAに飛んできた。なんでも、8時間前まで、『LOST』の撮影現場にいたらしい。ほんと、ご苦労様です。

プロデューサーのジョエル・シルバーさんによれば、「スピード・レーサー」も、「マトリックス」と同様、三部作にする計画があるという。すべては、この映画のボックスオフィスにかかっているということのようだ。

Speed Racer


「マトリックス」のウォシャウスキー兄弟の新作「スピード・レーサー」をさきほど観てきました。
エミール・ハーシュさんや真田広之さんら、キャストの方たちも一緒に観ていたので、初号かそれに近い試写だったのだと思います。
さて、明日は取材だ。

2008-04-16

補助脳


普段の生活のなかで、ふと素晴らしいアイデアを思いつくことがある。
あるいは、ネットの世界で面白い記事や写真に出会うことがある。

でも、無精な性格のせいで、よっぽど重要なことでないとメモを取らないし、せっかくメモを取っても、どこに保存したのかわからなくなってしまう。かくしてせっかく思いついた天才的なアイデアは、そのまま忘却の彼方に消え去ることになる。
(すでに忘れてしまったことなので、あえて「天才的」と断言させていただく)。

もう若い頃の記憶力はないし、生活は忙しくなる一方なので、いま以上に生産性を高めるためにも、なんときゃしなきゃと思っていた。
でも、いちいちメモを取るのはやっぱり面倒だ。
せめてインターネットからの情報だけでも、きちんと保管しておこうと思うのだけど、文字や画像や映像などがそれぞれ違ったフォーマットになっているから一覧することができないし、複数のコンピューターをとっかえひっかえ使っているので、肝心なときに探し当てることができない。

なんとかならないものだろうか……。


かれこれもう思い出せないころからこの問題を(ぼんやりと)考えてきたのだけれど、ついに究極の解決法に出会ってしまった。

すでにご存じの方もいるかもしれないけど、Evernoteというサービスがそれだ。





これは、一言で言えば、オンラインのメモ帳だ。自分の文書や写真はもちろん、たとえばウェブ上でメモしたい箇所に出会ったら、そこをハイライトして、ボタンをクリックすれば、Evernoteの自分のページに保管してくれる。

また、たとえば街を歩いていて、気になるポスターを見つけるとする。その場合は、ポスターを携帯電話のカメラで撮り、メールでEvernoteの自分のアカウントに送れば、ちゃんと保管してくれるのだ。

Evernoteは情報を保管するだけじゃなく、検索にも優れている。それぞれのファイルにタグをつけることもできるし、写真に写っている言語を独自に解析してくれるので、タグを作っていなくても、検索が可能だ(ただし、英語のみ)。


なにが素晴らしいって、こんな素晴らしいサービスがタダだってこと。
iknow!もそうだけど、いまは素晴らしいプログラムがタダで入手できる時代なのだ。ビバ、21世紀!

いきなりこんなすごいサービスを手にすることができて、脳を拡張できたような気分。

ご興味のある方は、ぜひ。

ただし、Evernoteを利用するためには、「招待状」が必要です。

専用ページで申し込みをすれば、Evernoteから数日で招待状が届く仕組みです。
また、いったん招待状を受け取ると、さらに10名の友人・知人に招待状を配ることができる仕組みで(なんか、不幸の手紙みたいなシステムですが)、ぼくもまだ9名まで招待状を送ることができます。必要なのはメールアドレスだけなので、ご興味のあるかたは、件名に「Evernote招待状希望!」とだけ書いて、メールを送ってください。先着順にお送りします。

それでは、また明日。


EVERNOTEの紹介ビデオ




EVERNOTEのMACでの使用法ビデオ



2008-04-15

電話出演



明日、Zip FMのMORNING JACKに電話出演します。 今回は、「WALL・E/ウォーリー」とピクサー訪問についてお話します。
時間は朝の8時ごろ、名古屋近辺の方はぜひ!

2008-04-14

「LOST」とハリポタとの共通点とは?


Entertainment Weekly誌に、「LOST」の特集記事が載っていた。
執筆者はいつも通りJeff Jensenさんで、「LOST」の撮影現場レポートを愛情たっぷりに伝えてくれている。
アメリカではすでにシーズン4の8話まで放送されていて、いまは9話からの計5話が急ピッチで製作されているところだ(もともとは16話の予定だったが、脚本家組合のストの影響で数が減ってしまった)。
このレポートを読むにはシーズン4の8話までの知識が前提条件となるため、ネタバレを嫌う人にはお勧めできないのだけれど、主要キャストのインタビューはかなり貴重だ。なにしろ、今年の1月下旬にシーズン4の全米放送がはじまったときは、脚本家組合のストライキの真っ最中だったため、主要キャストやクリエイターのインタビューがほとんど出なかったからだ。


ファンの人ならご存じの通り、「LOST」はシーズン3の後半からがらりと変わった。「LOST」といえば、その壮大な謎がなによりもの魅力だが、シーズン2やシーズン3の前半では、あからさまな時間稼ぎがあった。アメリカのテレビドラマは人気が続くかぎり放送が続くので、「LOST」のように謎でひっぱるドラマには不向きだ。そのため、シーズン3のあいだ、番組の製作陣は放送局のABCと粘り強く交渉し、シーズン6で「LOST」を終わらせるという決定を引き出すことに成功する。それまで「ゴールの見えないマラソンをひたすら走っているようだ」と告白していたクリエイターたちは、ようやく結末に向けて、ストーリーを組み立てられるようになった。シーズン3後半の絶好調は、その成果なのだ。

製作総指揮のカールトン・キューズは言う。「いまでは、『物語がどこに向かっているのか、ちゃんと分かって番組を作っているわけ?』という質問を受けなくなったよ。異常繁殖すると集団移動して海に投身自殺するタビネズミのように、『もしかして、ぼくらは誤った方向に導かれているんじゃないか』、という不安を、ファンは消し去ることができたんだ」

とはいえ、シーズン4が完璧というわけではない。ペースは断然早くなったし、刺激的な物語手法が用いられているけれど、作品の質にばらつきがある。個人的に「LOST」史上最高のエピソードだと思う第5話「The Constant」がある一方で、状況説明だけで終わってしまっているエピソードも少なくない。

でも、ジャック役のマシュー・フォックスによれば、シーズン4は前半の8話がいわゆる「前フリ」で、残りの8話が「本番」として設計されているのだという。残りのエピソード数が予定よりも少ない5話になったため、さらに劇的な展開が用意されているという。

(ここから先は、シーズン3のエンディングに触れているので、まだ見ていない人はご注意を!)

マシュー・フォックスによれば、シーズン4の最後で、シーズン3のフラッシュフォワード場面で出てきた謎が説明されるという。

おさらいをすると、シーズン3の最終話で分からなかった謎は以下の2点だ。

1・未来のジャックはなぜあんなにもみじめになってしまったのか?
2・棺桶のなかには誰が入っていたのか?

上の2点に関しては、今シーズンのうちにきちんと説明されるという。

なお、他の点については、シーズン4のこれまでのエピソードでちゃんと説明されている。

たとえば、

3・未来のジャックはどうしてケイトと連絡を取ってはいけないのか?
4・他に誰が生きて島から脱出できたのか?
5・未来のジャックが自殺しようとしたとき、なぜ、偶然にも交通事故が起きたのか?

などなど。

製作総指揮のデイモン・リンデロフさんによると、シーズン4の最終話でもまた、あっと言わせる展開を用意しているという。
さらに、シーズン5からは、これまでとまったく違ったフォーマットになるとか。「LOSTといえば、島の「現実」と、フラッシュバック(あるいは、フラッシュフォワード)をパラレルで見せる、というのがおきまりのパターンだったが、「こんな状態で、いったいどうやって番組をつづけていくんだ?」と観客が叫びたくなるくらいの新方式だとか。
リンデロフさんによれば、「ハリポタ」第7巻にインスピレーションを受けたのだとか。第7巻「ハリー・ポッターと死の秘宝」は、従来のオープニングとパターンが違っている。それと同じように、「LOST」もシーズン5でパターンを打ち破るという。

とりあえず、今回の「LOST」通信はこのへんで。


2008-04-13

夏日


それにしても最近のLAは暑い。
昨日からいきなり気温が跳ね上がって、今日の最高気温は36度。
海辺のヴェニスでこの温度だから、ダウンタウンとかノースハリウッドとかはすごいことになっていそうだ。



それでも日が落ちると気温も下がるので、昨日(土曜日)ランニングに出かけた。



暑いと海に行きたくなるのは世界共通のようで、しかも、ちょうど週末だったから、海辺の観光スポットは大混雑。



サンタモニカ・ピアの駐車場から帰宅の途につく車たち。みんな安全運転でね。



たいした距離じゃないけど、調子に乗って怪我してもまずいので、はやめに切り上げた。

では、また明日!

2008-04-12

やりなおしの英語

How to iKnow! 英語学習コミュニティ「iKnow!」オフィシャルガイド


すでにご存じの方も多いと思うけれど、オンラインの英語学習サイトiKnow!を始めた。

アメリカに住んでいるのに、いまさら英語を勉強するというのも変だと思うかもしれないけれど、ぼくの英語力は、実は英語→日本語の一方通行だ。これまでアメリカ小説の翻訳もいくつかしているし、英文を読んだり、英語会話を日本語に起こしたりということを職業的に行っている。しかも、仕事はかなり早い、と思う。聞く、読む、ということに関しては、けっこう自信がある。

でも、英語で話したり、英文を書いたりという行為はからっきしだめで、いまだにコンプレックスがある。
インプットに対してアウトプットの量が少なすぎるのが原因で、もうちょっと若いときは、がんばってアウトプットの機会を増やそうと努力したときもあったけれど、ぼくはわりと人見知りするタイプで、いつしか面倒くさくなって、開き直ってしまった。「幼稚な英語しかしゃべれなくても、通じればいいじゃないか」と。あるいは、「わざわざ外国語で話してやってるんだ、こっちの気持ちを汲んでくれたらどうなんだ」と。

思えば、ぼくがこれまで出会った日本人のなかで、英語が上手な人は、話し好き、人間好きと決まっていた。
で、ぼくはというと、気が合う人の前ではやたらと饒舌となるけれど、そうじゃない人を相手にすると心を完全に閉ざしてしまうので、語学力が上達する余地はあまりない。昔、どこかのエッセイで村上春樹さんが言っていたけれど、日本語で饒舌ではないひとが、英語を話したとたん、いきなりお喋りになることはあり得ないのだ。

でも、英会話力の弱さは、自分にとってかなりのコンプレックスだった。外国に長く住んでいるというだけで、ペラペラだと誤解されてしまいがちだし。

そんなとき、iKnow!と出会った。プログラムはよくできているし、グラフィックもおしゃれ、操作も楽しい。英語勉強をする人ためのコミュニティが用意されているから、孤独になりがちな英語学習もたのしい。

なによりすごいと思うのは、これだけ充実したサービスぜんぶが無料ということだ。

先月のWIRED誌で、「今後のビジネスはすべて無料になる」という特集が組まれていたけれど、まさにそれを体現しているサービスだと思う。


とりあえず、ぼくは「投野コーパスチャンネル」に登録。ここに出てくる熟語はもちろん馴染みがあるものばかりだけれど、知っていることと、使いこなせることのあいだには、かなりの隔たりがあるということも理解している。がんばらねば。

「Erudite Vocabulary」までをすべてマスターするのがぼくの目標。

それにしても、便利な世の中になったものですね。

みなさんも一緒に勉強しませんか?



2008-04-11

ピクサー訪問記3 『WALL・E/ウォーリー』を観た!


今日は、ピクサー訪問記の最終回。
今回は『WALL・E/ウォーリー』についてご紹介します。

アンドリュー・スタントン監督によると、『WALL・E/ウォーリー』の原案が生まれたのは1994年のこと。
当時はピクサーの第一作『トイ・ストーリー』の仕上げの真っ最中で、これからアニメスタジオとして継続させていくためには、すぐにでも新しい映画企画を複数スタートさせなきゃいけないということに気がついた。なにしろ、ひとつのCGアニメを作るのに4、5年かかるから、毎年、新作を公開するためには、同時進行で4作品は作らなきゃいけない。そのころ、ジョン・ラセターとピート・ドクター、ジョー・ランフト、そしてスタントンというメンバーで、さまざまなアイデアを出し合った。そのときに話し合ったアイデアが、のちに『バグズ・ライフ』や『モンスターズ・インク』、『ファインディング・ニモ』として世に出ることになった。


『WALL・E/ウォーリー』とは、そのときに話し合ったアイデアのひとつだという。当時は、映画のストーリーはおろか、ロボットの名前すら決まっていなかった。唯一わかっていたのは、以下の基本設定だけだった。

「もしも人類が地球を脱出するとき、ロボットのスイッチを一台だけ切り忘れたらどうなるだろう?」

その後、スタントンさんは他の映画企画で忙しくなってしまったのだけれど(なにしろスタントンさんは、名アニメーターであるだけでなく、『ニモ』までのすべてのストーリー作りにかかわっている)、『ファインディング・ニモ』が完成間近になったときに、ふと、地球に一人残されたロボットの話を思い出したのだという。そして、『ニモ』の仕上げで忙しい最中、『WALL・E/ウォーリー』の脚本を書き始めてしまったのだ。

『WALL・E/ウォーリー』の舞台は、いまから700年後。環境汚染のせいで生物が住めなくなった地球において、主人公のロボット、WALL・Eは毎日せっせとゴミ処理をしている。WALL・Eは旧式のゴミ圧縮ロボットで、毎日、ゴミをコンパクトにまとめては山積みにしているのだが、地球がゴミ惑星と化していては、いくらがんばってもきりがない。それでも、ウォーリーは同じ作業を毎日毎日繰り返す。なぜならそうプログラムされているからで、無益な行為をただ繰り返すWALL・Eの行為は虚無の極致(カミユの「シーシュポスの神話」を彷彿とさせる)。

そんななか、ある日、地球にロケットが舞い降りる。なかから出てきたのは最新型ロボットのEVE。

その美しく洗練されたEVEと出会うことで、初めてWALL・Eは単調な毎日から抜け出すことになる。そして、EVEが危機に陥ったとき、新たな冒険に繰り出すことになるーー。

ここから先のストーリーはネタバレになるのでやめておきますね。

『WALL・E/ウォーリー』がすごいのは、SF映画と無声映画とミックスしていることだ。なにしろ主人公がロボットたちなので、台詞がほとんどない。でも、身振り手振りによる感情表現が豊かで、おまけにR2-D2の音を生み出したベン・バートさんがサウンドデザイナーを務めているから、ロボットたちが考えていることが手に取るようにわかる。幼稚で遊び心たっぷりの少年WALL・Eと、洗練された知的女性EVEという組み合わせもいい(スタントン監督は『アニー・ホール』のウディ・アレンとダイアン・キートンをイメージしたそうだ)。

WALL・EとEVEとの間に割って入る筆者。


『WALL・E/ウォーリー』の日本公開は12月なので、今回はこのへんで!


2008-04-10

ピクサー訪問記その2


ピクサーのエントランスは大きなホールになっていて、常に新作のアートワークで飾られている。
いまは、6月27日に全米公開される「WALL・E/ウォーリー」関連の美術でいっぱい。



おしゃれなポスターや、



大きく拡大されたイメージイラスト。



ピクサーを訪問するたびに、その凝ったディスプレイに感激するのだけれど、これらの目的は訪問者のためというよりも、むしろ、ピクサーのスタッフのためだという。ピクサーでは常に複数の作品が同時進行で作られているから、ある映画に関わっているスタッフは、他の作品のことをまるで知らなかったりする。だから、新作の公開が近づくと、こうやってお祭り気分を盛り上げるのだとか。

ちなみに、現在分かっているだけでも、これだけの作品がある。

2009年「Up」(『モンスターズ・インク』のピート・ドクター監督)
2010年『トイ・ストーリー3』(『モンスターズ・インク』や『ファインディング・ニモ』の共同監督リー・アンクリッチの初監督作)
2011年「newt」(有名サウンドデザイナー、ゲイリー・ライドストロームの監督デビュー作)、「The Bear and the Bow」(『プリンス・オブ・エジプト』のブレンダ・チャップマン監督)
2012年『カーズ2』(『レミーのおいしいレストラン』のプロデューサー、ブラッド・ルイスの監督デビュー作)


でも、いま大事なのは、やっぱり「WALL・E/ウォーリー」。


この映画は、ここに映っているロボット二人のラブストーリーなのです。

「WALL・E/ウォーリー」の詳しい紹介は、次回!

2008-04-09

ついに解禁! ピクサー訪問記その1


情報制限がやっと解けたので、ようやくサンフランシスコ取材について書くことができる!
今回は、ピクサー・アニメーション・スタジオの訪問取材に出かけたのだ。
ぼくがはじめてこの場所を訪れたのは、「モンスターズ・インク」のとき。それから、「ファインディング・ニモ」、「Mr.インクレディブル」、「Cars」、「レミーのおいしいレストラン」と、新作ができるたびにやってきている。ピクサーの新作をいち早く鑑賞できて、おまけに、才能のあるクリエイターさんに直接インタビューができるのだから、ぼくにとってはもっとも楽しい種類の取材だ。
ただ、ここにやってくるということは、すなわち一年の月日が経過したということで、ちょっと複雑な気分にもなるのだが。


ピクサーでは常に複数の映画作品の製作が行われていて、なかにはマスコミに発表されていないものもあるから、だれでも入れるというわけじゃない。
パスが必要で、おまけに常に警備員が確認できる場所に貼り付けていないといけない。
ぼくは上着を羽織ったり脱いだりするので、いつもジーンズに貼り付けることにしている。


で、今回の取材映画はというと、日本では12月公開の「WALL・E/ウォーリー」。

次回に続きます!

2008-04-08

スタバで気づいたいくつかのこと


いつものようにスターバックスでコーヒーを注文すると、カップのデザインが変わっていることに気がついた。
なにかの間違いかと思って、店内を見渡すと、店員さんのTシャツのデザインが新しくなっていたり、新たに「ショート」サイズが加わっていたり(これまではトールがもっとも小さかった)、いろいろと変わっている。

スタバと言えば、実質的な創業者であるハワード・シュルツさんがCEOに復帰して、立て直しに着手したというニュースは聞いていたけれど、こんなにも早くいろいろな変化が起きるとちょっとびっくり。新ブレンドコーヒーも、シアトルのスタバ1号店があった通りにちなんで、「Pike Place Roast」と命名したりして。

マクドナルドが高級コーヒーに参入してきたこともあって、本格コーヒーショップとしてのイメージをアピールしているのだろう。

創業者が復帰し、硬直してしまった会社にカツを入れるという流れは、スティーヴ・ジョブスさんがアップルに戻ってきたときにちょっと似ている。

でも、スタバを仕事場として365日使わせてもらっている身としては、サービスやコーヒーの質のアップなんかよりも、街をスタバで埋め尽くすほど店舗を増大して欲しいのだけど、こんなことを望むのはぼくだけでしょうねえ。

2008-04-07

ひさびさのラン


風邪を引いて以来、ひさびさにランニングに出かけた。
病み上がりのせいか、ブランクがあったせいか、フォームが定まらず、膝がすぐに痛くなった。



でも、外に出たのは気持ちがよかった。体調が悪くなって嫌なのは、気力までが衰えてしまうことだ。
こうしていつものコースに出て、ようやく復活できたような気がする。



明日は、早起きするぞ。

「クローバーフィールド」のエンディング

「クローバーフィールド」のDVDが早くも4月22日に全米発売される。
そのDVDには別パターンのエンディングが2つ挿入されているのだが、なんとその映像がYouTubeに「流出」されていた(相変わらず、宣伝が上手だ)。

その二つの映像は、以下の通り。
おもいっきりネタバレなので、ご注意を。








別バージョン、とか言っているけれど、映画版とほとんど同じ(笑)。

SportBand


Nike + iPodに、新たなツールが加わることになった。
その名も、SportBand。
Nike + iPodを利用してランニングをする場合、iPodで音楽を聴くことが前提条件となっているわけだけれど、ランナーのなかには鳥のさえずりや風の音、あるいは、自分自身の呼吸音を聞きながら走りたいという人もいるはず。
この新商品は、その夢をかなえてくれるものらしい。腕時計型のSportBandは、iPodのかわりに走行データを記録してくれるもので、そのままコンピューターに接続できるようになっている。これさえあれば、もうiPod nanoは必要ないのだ。



音楽を聴くためにランニングをしているぼくにとってみれば、まるで必要のない製品だけど。
むしろぼくが欲しいのは、どんなメーカーのシューズにも装着可能なセンサー。まあ、それを作ってしまったら、ナイキさんは商売できなくなってしまうでしょうが(笑)。

2008-04-06

今日の英語


今日の英語表現は、「connect the dots」。
そのまま訳せば、「点(dot)を結ぶ(connect)」という意味になる。これは、いくつもある点を結びつけて絵ができあがるパズルのことを指した表現で、転じて「異なる事実を結びつけて結論を引き出す」という意味になる。

この表現は、先日取材した「X-ファイル」のデヴィッド・デュカヴニーさんが使っていた。
彼が演じるモルダー役の性格を説明したときに、「モルダーはconnecting the dotsする男だ」と言っていたのだ。異なる別個の事実から、ひとつの陰謀説を導き出す点は、まさにその通りで、なるほどなあ、と感心した次第。